ブランド名「C.E」は、フィリップ・K・ディックのSF小説『UBIK(ユービック)』に登場するキャラクターのタトゥー「Caveat Emptor」に由来します。ラテン語で「買い手責任(買い手が品質の危険性を負う)」を意味するこの言葉は、消費社会に対する皮肉、あるいは手にする者への挑戦状とも受け取れます。
01. 3人の先駆者による化学反応
C.Eを語る上で、その中核を担う3人のクリエイターの存在は欠かせません。
SK8THING(スケートシング): 90年代から裏原宿カルチャーを牽引してきたグラフィックの天才。
Toby Feltwell(トビー・フェルトウェル): Mo'WaxやA Bathing Apeなどの重要拠点を経た、独自の審美眼を持つディレクター。
菱山豊: ブランド運営の根幹を支え、プロダクトとしての完成度を追求。 この3人が、2011年というタイミングで「特定のコンセプトを設けない」というスタンスで始めたのがC.Eです。
02. ポストモダニズムと「違和感」の設計
C.Eのウエアには、ポストモダニズムやレトロフューチャー、さらには監視社会への風刺といった要素が、極めて高度なグラフィックと言語で落とし込まれています。
グラフィックの多層性: 画面のノイズ、壊れた通信、デジタルな崩壊(グリッチ)。これらは単なる装飾ではなく、私たちが生きる現代の情報化社会の歪みを視覚化したものです。
シルエットの再構築: ワイドな身幅、極端に短い着丈、あるいはオーバーダイ(後染め)による独特の質感。袖を通した時に感じる「洗練された違和感」こそが、C.Eがカルト的な人気を誇る理由の一つです。
03. シーズンレスという自由
多くのブランドが掲げる「今季のテーマ」を、彼らはあえて設けません。それは、固定されたイメージに縛られることを嫌う、真に自由なクリエイションの証です。常に最新のデリバリーが、その瞬間の「今」を映し出す断片(フラグメント)として機能しています。
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